2011年7月21日木曜日

鋼の錬金術師 嘆きの丘(ミロス)の聖なる星 感想

 日本を出る前に日本で作られた映画を観ておこう、ということで丁度やっていたハガレンの映画を観た。
 感想であるが、途中まで問題設定が分かりやすく一本道に作られていたのに、最後になって色々な(必要かどうか分からないような)どんでん返し+(新)キャラ登場があったせいで結構ぐちゃぐちゃになったものの、「ま、あんたはすげぇよ」という主人公の台詞や態度で「へーじゃあ良かったんじゃねぇの?」という「雑感」を得られた作品だった。
 まあFAになってから原作がほとんど丸々テレビで流れた(そして途中でコミックスを追い抜いて最終回に辿り着いた)作品だし、もう「終わっている」ので、この映画はおまけのファンサービスみたいなものである。そういった観点でこの映画を観れば、もう魔法みたいになっちゃってる錬金術も、途中まで異常に強くて人を殺しまくってた狼キメラの失速感が激しいことも、人2人やれば「あれ」ができるんだったっけ・・・ああそうかあの練成陣が「素晴らしい」ので正当化できるのかな?という疑問も、ほとんどライター扱いだったあの人も、全て許容することができ、まあちゃんと全部出るべきものは出てるから、この作品の原作が終わってしまって寂しい思いをしているファンは(保証はしないが)喜ぶのではないかと思う。
 1つこの映画で良かった点を挙げると、(魔法みたいになっちゃってることは置いといて)錬金術対錬金術の戦いが(やっと)まともに見られることだと思う。原作ではエドもアルも傷の男やホムンクルス達と戦ってきたのだが、「同格の錬金術師」と戦っている描写はあまりされていなかったと思われる。一応キンブリー対アルや、「お父様」との戦いなどは錬金術対錬金術なのだが、キンブリーは爆破しかしないし、「お父様」は最終的に謎のビームみたいなものを撃ってきたりして、この映画のように「いろいろなものを互いに錬成して戦うシーン」というものはそれほど存在しなかった。その点、この映画ではいろいろなものを錬成してテクニカルに戦う描写が沢山あるので、戦闘シーンは観ていて飽きるものではないと思う。

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