2011年3月31日木曜日

Go to the Next Level

 昨日新しいリュックを購入した。多分今までの人生でこれほどリュックを選ぶのに時間を費やしたのは初めてだと思う。おそらく今までで最大容量が必要になるという点と、ノートパソコンをそのまま入れて持ち運べるような独立したスペースが必要になるという点を考慮して選んだ。
 俺が今まで使っていたリュックは実は大学入学時に購入した、実に7年間も俺の荒い使用に耐えていたパタゴニアのやつである。俺は相当多くの本をリュックにこれでもかと入れて持ち運ぶことが多かったが、パタゴニアのやつは何年経っても全く底面が破けたりする気配が無かった。当然パタゴニアの品質を信頼せざるを得ないと思っていたが、昨日見たやつは上部の取っ手みたいなとこが細く固くなっていて、パソコン用の独立したスペースはなく、NORTH FACEのリュックと同様、内部のポケットに収納するようになっていたやつしか無かったので、ちょっとなあ・・・という感じだった。電車等に乗るとリュックを手に持つことも多いと思うので、パタゴニアのあの細い取っ手は少し持つのに疲れそうな気がした。
 1時間30分ほど真面目な顔で検討した結果、GRAVISのMetroというやつを選んだ。GRAVISのバックパックは人間工学に基づき、サーファーやらアーティストやら世界中を飛び回る連中が実際に使い心地を試して設計されたものらしい。まあそれくらいの努力は今時金を持っている主要メーカーならどこでもやってそうだなと思ったが、実際目にしてみて上述した俺の欲求を満たす設計だったのでこれにした。BATTERYというやつとどっちにするか少し迷ったが、やはり容量の点で後悔しそうだと思ったのでMetroというやつにした。さっそく今日から使っているがいい感じである。
 実はリュックを新しいものにする、という行為は、俺にとっては人生が新しい局面を迎えたことを意味する結構感慨深いものである。レベル1が小学校入学時に手に入れたランドセルだとすれば、レベル2は中学校で使用を強制されたかっこ悪いリュック、レベル3は高校入学時に購入した市販の名前も無いリュック、レベル4は大学入学時に購入したパタゴニアであり、今回大学院留学前に購入したGRAVISはレベル5ということになる。日本の大学院入学前にも買ってやれよと思うが、大学の続きみたいな感じがしてそこまでの目新しさを感じなかったので、まあパタゴニアのやつを使っても問題ないかと判断したのかもしれない。
 今回買ったGRAVISも、おそらく5~10年単位で使用すると思うので、次にレベル6のリュックを購入するタイミングは、俺がおっさんになって学生の身分を捨てた時だろうなと思う。

2011年3月30日水曜日

Bunny Hugger

 昨日彼女と1日で動物園と水族館の両方を巡った。水族館の方は数年前から行こう行こうと言っていた場所である。
 俺は動物が好きだ。ウラガンキンを200頭以上殺害した俺が言えることではないかもしれないが、俺はとにかく動物が好きである。しかし、猫や兎のあの柔らかいとこを触ってみたい・・・!という愛玩目的の感情ではなく、純粋に動物が動物として動いている所を見るのが好きなのである。動きに理由が無ければ無いほど、意味が分からなければ分からないほど良い。
 具体的な例を挙げると、何とか柵を出ようとして延々柵に向かってごつごつぶつかり続けるリクガメとか、延々全く同じコースで柵の中を狂ったようにぐるぐる回り続けるアナグマなどがたまらない。そういう意味不明な動物達を見て「ふっふふ意味が分からんあいつ」みたいなコメントをするのが好きなのだ。
 昨日は結構俺の動物好きとしての欲求を満たすような動物がいっぱい居た。突然檻の中の木でがりがり爪を研いだり木の皮を剥いだり噛んだりし出した豹や、同じコースをぐるぐる歩き続けて一定のタイミングで頭をぐるんと回すパンダとか、全く張り巡らされたロープを使わないで普通に棒の上を歩いていたくせに突然方足だけをロープに乗せて進んでみたゴリラとか、でかい棒みたいに静止していたのに突然脈絡もなく岩の上にのしのし歩いて登っていったオオサンショウウオとか、木を降りる足取りが危ういコアラとか、そういうのを見ると「こいつら意味分かんねえな」みたいなコメントをして少し嬉しくなるのだ。ああ、こいつら動物として生きてるんだなと、納得できる。
 噂によればセントラルパークにはリスが生息しているらしいので、今からそいつらがどれだけ意味不明な動きをするのか楽しみである。多分そんなことやってる場合じゃないし、感染症の宿主らしいから触るとめんどくさいことになるらしいが、激しく見たい・・・!と思った。

2011年3月27日日曜日

Support from NYU to Deadly Earthquake in Japan

Actually, this is a first time to write my blog in English. Today I explain about NYU's support web site for deadly earthquake in Japan.

New York University established a web site to help people who suffered damage from the earthquake in Tohoku area of Japan. The site tells you how you can contribute to Japan in this matter in many ways. Although I think that you have already known many institutions that supports our damaged community in Tohoku area, I distribute this information as a duty of a member of NYU community and this challenging year's Fulbrighter from Japan.

I emphasize the fact that they outsiders sincerely want to give us their hand. In reality, the admission office asked me whether I have any problems and they can help us. I hope you find this information and web site informative.

2011年3月24日木曜日

メガネ男子への変貌

 俺は実は目が悪いらしい。自分では全然自覚症状も無く、全く裸眼の状態で不自由が無いのだが、視力検査は全然見えなかったりする。この前の免許の更新の時も結構ぎりぎりだった。視力検査を受ける度に「この視力検査絶対おかしいってー。だって見えてるし。俺見えてるんで。」とか言いたくなる。
 しかし、この視力検査が実は俺の視力の悪化を示唆していて、アメリカで突然目が見えなくなったりしたら不安過ぎるので、最近、俺は真面目に眼鏡を買いに行った。結構生死に関わる問題じゃないのか・・・と思ったからだ。そこでも視力検査を受けて両目共に視力0.5以下という「お前の目は悪い」という客観的なデータを突きつけられたのだが、俺の目は乱視と近眼が混ざったようなカオスな状況になっているらしい。「俺って目悪いんですかね」とかうざい質問をすると、「まあーそこまで悪くはないんですけどねー。次の免許更新はやばいですかねーはは。」とか言われた。
 ということで1万7000円ほど支払って真面目に眼鏡を購入した。これでメガネ男子の仲間入りである。これでもう安心。アメリカで道を歩いていて突然「俺の目があああああっ!!」ってなったら懐からサッとメガネを取り出して、「フン。この僕がこんなことでうろたえるわけないだろう」とか言える。俺としては結局眼鏡を使わず、10年後ぐらいにそういえば・・・と眼鏡の存在を思い出しそうな気がするが。

2011年3月21日月曜日

俺の負け!!でもこれで始まり。

 Harvard University Law School LL.M.に落ちた。


 何も言えねーな。最善手を尽くしたのだから。これでいい。

だからこそ悔しいけどな!!


 そして、これで俺の進む道は決まった。俺は第1志望だったNew York Universityにフルブライターとして留学する。行くぜNew York!!

2011年3月18日金曜日

行くぜ抗体検査!!

 ~数日前の会話~

 「俺の母子手帳とかってある?フルブライトに提出する健康診断書作んのに居るんだけど?」「はあ?お前の母子手帳なんかねーよ。死ね!!」ガチャ!!・・・ツーツー・・・・

 
 という(半分)実話があったので、抗体検査を受けることになった(と思う)。フルブライトに提出する英文健康診断書には、はしか、風疹、おたふく風邪、ジフテリア、ポリオ、百日風邪、破傷風、破傷風追加免疫(?)についてそれぞれ抗体があるか、予防接種をいつ受けたのか書くことになっているので、母子手帳が無くてそれが分からない俺は、抗体検査を受けなければならない。多分死ぬほど金がかかる・・・が今更やらないっていう選択肢が無いのでやるしかない。
 一般にはフルブライターになるには内定者に選抜されればいいということになっているが、実際は①内定、②出願校の合格通知獲得、③所定の英文健康診断書と有効期限のパスポートコピー提出、④アメリカ本部にある財団の承認という要件を全て満たして初めてフルブライターになるのだ。俺は今③をどうにかしようという段階に居る。なので昨日家の近所の病院に電話して大丈夫だとか言われてフルブライトにもらった用紙を持って行ってみたら「うちではやったことがないんでねぇ~。ちぃぃぃよっとねぇ~。まあ~。あの~。難しいというか。無理かなあ~。うん~。」とか言われてダメだった・・・。
 

2011年3月15日火曜日

"Excelsior !"

 New York University School of Law LL.M. in International Legal Studies に合格した。

 第1志望だったこの大学院に合格したことは、今回の受験における俺の完全勝利を意味する。

 おそらく、多くの受験生は「何でNYUみたいなある種の中堅校がお前の宿願なのか」と聞きたいだろう。理由は簡単で、そもそも俺が留学しなければならない理由がNYUのTransitional Justiceに関する豊富なプログラムにあったからだ。フルブライトもTOEFLも推薦状もエッセイも俺の凄まじい成績も、全てはこの宿願を達成するための手段であり、NYUの合格は俺のこれまでの戦略が完全に俺の想定通りに機能したことを意味する。
 残る俺の関心事項はHarvardであるが、俺がHarvardを受験していた理由も実はこのNYUに起因する。NYUへの俺の熱意を揺るがすほどの本当の意味での「滑り止め」となる大学院は、HLSを置いて他に存在しない。Northwesternは俺の熱意という点についてNYUと比較になり得ないが、Harvardの合格でようやく俺の熱意を揺るがすことができる「客観的な結果」が生まれる。俺はそれを期待した。
 なので、NYUに合格した段階で今回の受験は実質的に俺の勝利で終わった。BerkeleyとVirginiaは俺にとってはもはや無価値となり、あとは、Harvardが俺の熱意を揺るがす「客観的な結果」をもたらすかどうかだけである。そして、どっちに転んでも俺の勝利は確定しているので、これで受験は終わりである。俺は王手をかけたのだ。
 

2011年3月11日金曜日

デスペレーション 感想

 S・キングのデスペレーションを読んだ。超簡略したあらすじを書くと、頭が狂っていてさらに(物理的に)腐っているネヴァダ州のデスペレーションという町の警官エントラジアンが、町内の人々を(ある意味)1人で虐殺し、さらに近くを通りかかった人々を拉致し、謎の理由でその町の警察署内の留置所に監禁したが、囚われた人々はどうにか協力して脱出を図ろうとする・・・という話である。
 この小説は前回紹介したレギュレイターズと対になる作品で、登場人物の名前がほとんど同じ点に特徴がある。もちろん全く同じというわけではなく、向こうの世界で生き残った人間が、デスペレーションでは死んだりする。また一部登場しない固有キャラクターも存在する。
 さて、感想であるが、個人的には今まで読んだキングの作品の中では、長編ではミザリーに継いで素晴らしい作品だと思った。レギュレイターズと同じく、日常が非日常に侵食されていく様が描かれるが、向こうがよりエンターテイメント性を重視した作品だとすれば、こちらはより文学性を重視した作品である。特に、この作品においては「神に愛された少年」デヴィッドを通じて、キングが「神」をどのようなものとして描き出すのかが見所である。少なくとも今まで読んだ作品の中ではもっとも作者自身の「神」に対する考え方が述べられていたように思われる。
 この点に関連して、印象に残ったのはタックという「デヴィッドの神」と対峙する神の存在が、キングによってアニミズム的な多元性を持って描かれている点である。これはキングの世界観、すなわち「世界は1つではなく、多元的であり、それに従って存在する『神』も多元的である」という態度が表されている整合性ある態度だと思う。そして、神の間に「強弱」があることが「僕の神は強いんだ」というデヴィッドの言葉で表されている。これは、キング小説の根本的な世界の多元性、もっと言えば「多層性」と非常に親和的な考え方である。すなわち、キング世界においては、全てのキング小説の世界を包括するメタフィジカルな次元としてダークタワーで描かれた様々な「世界」とそこに住まう神々がある種の上位層として存在しつつ、我々の住まう実社会はその世界とは異なる次元のものとして存在している。そして、ダークタワー世界(「アウトサイダー」が住まう世界)と我々の住まう実社会は、カ(=運命、宿命)によって相互的な連関を有し、互いに影響を与え合っているものとして理解されているのである。レギュレイターズやデスペレーションで登場したタックは、まさにキング作品の世界観に従って見れば、次元超越的な「アウトサイダー」として考えることができる。
 しかし、個人的にはこういった作者自身の世界観に対する補完以上に、より素朴な神に対する作者の理解を見ることこそ、この小説の真髄であると考える。作者は、(勿論これまでもそうだったが)宗教行為と神の存在についてのある意味醒めた現実的な理解をデヴィッドを通じて示している。神は悪や善を超越した存在として理解される。それは残酷であると同時に慈悲深く、全てを与え、全てを奪うものとして存在している。神は宗教上のある種の目的ではなく、各層を包括する力そのものである。
 ところが、キングは神は単に人間の上位にある存在として理解しているわけではない。キングにとっては、人間もまた「神」に与え、奪う存在として理解されるのである。実際、この作品においては、確かに神の力によって多くの奇跡が起きた。しかし、その全てを神のみの力が起こしたのではない。実はその全ての人間の活動というものが必要となっているのである。タックも「デヴィッドの神」も共に人間を求めた。タックは「全てを奪う者」として人間を用い、「デヴィッドの神」はそれに抗うために人間を用いた。神の配置した(カ・テットともいえる)「デスペレーション生き残り組」という1つの「輪」も、1人が自分の意思で離脱するだけで簡単に崩れてしまう。結末部分で描かれる、「それでも神を愛してやってくれよ」というマリンヴィルの訴えは、単に多層的な世界観に甘えて上下関係的に「与える者」・「奪う者」として神を理解するのではなく、相互的・相補的なものとして神と人間の関係性を理解すべきではないかという、作者の考え方が表れている。一方では親友の命を救い、一方では自分以外の家族が皆殺しにされることを容認する残酷な神を、人間はどのように受け止め、どのように付き合っていけば良いか、ということを、キングはこの作品を通じて描き出していると思う。

「待たせたな!」

 
Northwestern University School of Law LL.M. in International Human Rights に(再び)合格した。

 俺の予想通り、ここが合格通知第1号となった。と同時に、2011年度フルブライト奨学金受給が(ほぼ)確定。2010年度の第3の標的を討ち取り、この段階で2010年度の全ての俺の目標を達成した。

 俺はNorthwesternに「お前に宣言した通りフルブライトを獲って帰ってきてやったぞこの野郎!!」と言ってやりたい。

2011年3月7日月曜日

ローズ・マダー 感想

 S・キングのローズ・マダーを読んだ。めちゃくちゃ簡単なあらすじを書くと、最強極悪非道鬼畜の夫と運悪く最悪な結婚生活をして日々暴力を振るわれていたローズが、このくそったれ馬鹿夫の必殺ボディブローを食らって流産してしまい、流石に切れたのでこの馬鹿(死んだ方が良い)夫に三行半を叩き付けて家出したらこのクソ夫が追ってきやがった・・・という話である。
 上述のあらすじから分かる通り、今回登場するノーマンというローズの夫は、キング作品の中で現時点で最高の悪として俺に認定された(おめでとうございます)。昔ブログで俺が最悪登場人物に挙げたミザリーに登場したアニー・ウィルクスは、まだ5億人ぐらい読者が居た場合、そのうちの1人ぐらいは「でも彼女は統合失調症気味だったじゃない!?彼女はある意味『被害者』なのよ!」とか言い出す人が(もっっっっっっっっっしかしたら)居らっしゃるかもしれないが、今回のノーマンについては5億人読者が居たら5億人が即座に「こいつはダメだな。悪悪。悪で決定。」と言うだろう。5億人デスノートを持っていたら5億人が迷うことなくこいつの名前を書くだろう。それだけの絶対的な「悪」というものを見せ付けてくれた。1.DV、2.人種差別、3.幼稚な思想、4.狡猾、5.意味不明の殺人衝動・破壊衝動、6.変態、7.傲慢、8.性差別・・・これらを全て備えた男こそノーマンであった。しかもこの男は警察官だった。アニーが個々人の感情を害するような意味で「悪」だったとすれば、こいつは社会的な秩序撹乱要因そのものという意味で「悪」である。
 さて、こういった「ある意味」良いキャラを作ったキングであったが、今作のローズ・マダーについては彼のいつものパターンである「日常から非日常へ」という円滑な連関の流れを上手く作れていないように思われた。日常として(まあ上述したあらすじも非日常だが)ノーマンの追跡から逃れるローズというサスペンスの要素が描かれていて、非日常として「ローズ・マダーの絵」にまつわる神話世界(キング作品に良く登場する「中間世界」という言葉遣いが適切だろうか)での出来事が描かれていると解釈すれば、はっきり言って今作の世界観からすればどちらか一方の描写に集中すべきだと思われた。日常での「虐待をする夫から逃げる妻」という切迫した状況が秀逸だっただけに、非日常という、ある種のデウス・エクス・マキナを使って解決を図ってしまうと、問題の重要性から遠ざかってしまう。簡単に言えば読者は「結局あのわけわかんない中間世界の「すんばらしいお力」がなんとかしてくれるんでしょ?」と思ってしまう。結果として無理をして中間世界の設定を引きずってしまった現実世界のローズについて、本来今作では書かなくても良かった彼女の再婚後の(つけ足しのような)話を冗長的に描いて、どうにか日常と非日常の出来事の帳尻を合わせるような作業をするはめになってしまっていると思う。
 

2011年3月2日水曜日

レギュレイターズ 感想

 リチャード・バックマンのレギュレイターズを読んだ。これまたいつも通りあらすじを死ぬほど簡単に紹介しておくと、住宅街に突然アニメに登場するような謎の集団が現れ、嵐のような銃撃で理不尽に破壊の限りを尽くす中、同じ地区に住むある1人の少年がこの事件の鍵を握っていることを住民達が知る・・・という話である。この死ぬほど簡単なあらすじだけでもきちんとあらすじの役割を果たすような内容だと言っていい。
 まず感想を言う前に、リチャード・バックマンの冥福を祈っておかなければならない。どこかで見たようなヤク中作家に似た容姿をした彼は、「ホラー分野」で非凡な才能を持っていたが、1985年に偽名癌という謎の病気で若くしてこの世を去ったのだ。いやー本当に残念残念。残念だなあ。
 さて、感想であるが、本作は純粋なエンターテイメントとして秀逸である。もちろんエンターテイメントとしても、そのまま映画化した場合は18禁どころか21禁になるような暴力の嵐が吹き荒れるので楽しめない人も居るかもしれない。それも感情的な意味での不快感というより想像ではあるが、物理的な意味での暴力を感じるような内容である。本作においては、どこにでもある日常が、そういったぶっ飛んだ非日常(的な暴力)によって侵食されていく様が見所である。本来は文字化できない空想を文字化しているような情景が繰り広げられていく。
 印象に残ったのは、どう考えても後味爽快とは言えない結末でさえも「爽快・・・?うーん、まあ爽快かなあ・・・・?」ぐらいの程度にまで引き上げることができた作者の手腕である。客観的には全く救いが無いが、それまでの破滅的な描写が秀逸だった分、結末でもたらされる(作者にとっての)自分勝手なカタルシスが「まとも」に見えた。
 
 
 

2011年3月1日火曜日

これからMHP3をどうやって続けるか

 ナンバリングタイトルのモンハンをやって多くの人が毎回直面するのが、「これからどうやってモンハンを続けるか」という問題である。下記に代表的な問題解決方法のパターンを考察してみた。ちなみにこの記事においてこの問題に直面する人々は「全勲章を集め終わった者」とする。


1.続けない(と見せかける)

いきなり問題を放棄するような解答であるが、もうモンハンは飽きたのでやらない、という態度も有効な解決方法である。他のゲームをやっていくとやっぱり「モンハンが面白いな・・・」とか、「ちょっとモンハンがやりたくなってきたな・・・」とか思えるかもしれないからだ。久しぶりに読み返す漫画みたいなものである。週1で配信されるイベクエ限定でモンハンを起動することもこの解決方法の派生に含まれる。


2.全素材99個を人為的に目指す。

2ndGの末期に俺がやっていたのだが、全素材99個を目指すという全くの自己満足にしかならない解決方法がある。前作では比較的出易かった迅竜の天鱗が最終的に3枠ぐらいになったりした。今作では多分碧玉集めを長く堪能できる。


3.TAに没頭する。

比較的正道とも言える解決方法がTAである。見かけ上の終わりが特に無いのでこれを目的にする限り延々モンハンが続けられる。これに人生を賭けているような輩も居る。


4.全武具コレクション

これも比較的正道と言える続け方である。しかし今作では最初に古ユクモノ武器を強化したり売却していた場合はその段階で達成不可能となり、更に相変わらず装備品のボックス枠が足らないので全武具コレクション自体本来的に不可能である。加えてここで言う「武具」の中に護石が含まれる場合は最強の廃人炭鉱夫ゲームと化す。なので、全武器コレクションや特定の系統武器コレクションなどに派生する者も多い。今作ではアイルー武具コレクションにも逃げられる。


5.全モンスター大量狩猟

各モンスターをものすごく大量に(多くは100頭以上)狩ることを目的にモンハンを続けることもできる。全素材99個と同時進行が可能。派生として特定モンスター大量狩猟も挙げられる。個人的には過去に他は普通だがドスファンゴを5000頭以上狩猟している者を見た事がある。


6.全称号を集める

おなじみの問題解決方法である。基本的には全モンスター大量狩猟や素材99個集めと同時進行で集められるが、今作では猫配信称号があるらしいのでそれもやらないといけない。


7.全モンスターの最大全長・最小全長調査

単なる金冠集めを越えた、各モンスターの通常ゲームデータ上の最大・最小全長調査である。今作では様々な大人達が一生懸命になって導き出した乱数調整という方法で確実に金冠モンスターと出会うことができるらしいが、本物の廃人ハンターは単純にモンスターを狩猟していく過程でこれを達成しようとする。よって多くの場合全モンスター大量狩猟と同時進行になる。


8.友好度を人為的に9999にする

それほどメジャーではない解決方法である。アドパやKAIに行きまくってギルドカードを他人と交換しまくることで達成できる。派生というか、似たような解決方法として「ギルカ登録者全員の個別友好度を全て100以上にする」という方法も上げられるが、こちらは段違いに難しい。まず普通にやっていると全員は無理である。


9.村から集会所まで全てのクエスト達成回数を9999回にする

これも勿論廃人ハンターは素材ツアーに頼らず達成しようとする。その場合は病的な愛が必要。


10.各武器使用回数1000回以上

各武器100回だったらそこそこの人が目指すが、1000回以上となると難しい。クエスト達成回数と同時進行が可能だが、これもモンハンに対する病的な愛が必要となる。


11.イベクエを含めた全クエストを裸でクリア

真の廃人ハンターは裸ソロ全武器クリアを目指そうとする。砥石も含めた全アイテム使用不可という縛りを付けると近接武器は多分途中で心が折られる。