2011年4月1日金曜日

フルブライト奨学金攻略法 (1)

1.はじめに

 突然だが、フルブライト奨学金(特に専門職学位を含む大学院留学プログラム)を受給するための攻略法を、このブログで書いておこうと思う。正確に言えばまだ英文健康診断書などの必要書類を提出していない俺はいわゆる「フルブライター」ではないが、このタイミングでこの記事を書かないと、今年の出願に間に合わなくなると思うので、今後この奨学金を狙う人々のために今書いておこうと思う。なおこれまで俺のブログを読んだことがある人は分かると思うが、俺はブログでコメントをだらだらやり取りするのが嫌いである。なので質問をコメントに書かれても無視する(というか見ない可能性もある)だけなので、あらかじめここで断っておく。
 また、既に何年か前の受給者はブログに詳しく書いてるじゃないか、何でお前が今更書くのか、というつっこみを入れる人も居るかもしれないが、このブログで書くのは「攻略法」であり、「感想」ではない点で既存のブログと性格が異なる。俺に言わせれば、今までの受給者は「えぇ~私なんかがもらってもいいんですかぁ~!?」というリアクションが書かれた自己完結型の文章に傾注する場合が多かった。勿論ブログの文章なのだから、俺が普段やってるように書く人が好きにすればいい。しかし、俺はこのタイトルで文章を書く場合に限り、「攻略法」を書く。今日本が困窮した状況にあるからこそ俺はこの攻略法を書く。また、俺はあくまで「審査員」ではなく「内定者」としての視点で書くので、正確な審査基準は知らない。なので、俺は「参考にする価値のある攻略法」をこのブログで示すことにする。
 加えて注記するが、俺はできるだけ早くこの「攻略法」の記事を書くことにするが、想像できると思うが俺にもいろいろやることがあるので、1次審査出願締切の5月31日までに全部書き切ることができないかもしれないので、予めこれも断っておく。


2.選抜されるために重要だと思われるもの

 さて、それではフルブライト奨学金受給者に選抜されるために必要なものとは何だろうか。俺が思う必要項目を、下記に優先順位を付けて並べてみる。

第1位 英語能力

第2位 経歴・履歴

第3位 これまでの学業成績・業績

第4位 奨学金制度趣旨と研究計画の合致

第5位 推薦状

ランク外(というかいらないもの) Yahoo!!知恵袋などに見られる「コネが無いと無理」、「東京大学卒じゃないと無理」などの時代遅れのクソ情報

 それでは何で俺がこのように順位付けできるのか説明しよう。まず第1位の「英語能力」であるが、これは当たり前である。アメリカという、英語が主として用いられている場所に行って学位を取ったり研究をしたりする以上、英語ができない人間は話にならない。
 1つ誤解があるかもしれないが、ここで言う「英語能力」は出願時に提出するTOEFL80点以上という点数ではない。フルブライト奨学金攻略における「英語能力」とは、出願プロセス全般で示される出願者の英語運用能力であり、1次審査に提出する短いプロポーザルから最終審査の面接まで全てにおいて高い水準(少なくとも自分と同分野の出願者を上回る水準)の能力を持っていないとフルブライト奨学金には合格しない。出願時でTOEFL100点以上を示せても、最終審査で回答に詰まって全くつまんない面接をした奴は(他の奴がそれよりダメじゃない場合は)落ちる。英語能力は留学後の学業成績や、大学院出願の合否を分ける場合もあるほど重要な項目であり、俺は第2位から第5位までが完璧でもここで言う「英語能力」が無い人間は選抜されないと思う。というかそう言わざるを得ない。
 次に、第2位の経歴・履歴であるが、これは、俺が(後で説明する)ランク外に挙げたクソ情報みたいに「官庁出身」、「東大出身」みたいなバックグラウンドを持つことを意味しない。あくまで「出願書類上で示した自分の関心と留学目的を補足し、整合性あるものとして審査員に感得させる経歴・履歴」を意味する。なので、当然工学部出身で今まで自動車工場で自動車を作っていた人間が、突然出願書類上でアメリカの先住民族に関する研究を行いたいから留学したいとか書いても(当たり前だが)落ちる。意味不明である。今やっていることと(こういった例のごとく)全く違うことをアメリカで突然やり出したいとか思ってる人は、まずやりたいと思っている分野の基礎知識等を、(履歴書に書ける形で)日本でしっかりと築くべきだと思う。
 第3位に挙げたこれまでの成績や業績だが、3位という中途半端な順位にした理由は、成績や業績はあればあるほど良いが、上述した英語能力と違って「必要条件」では無いからである。GPAが3.0とか2.8とかのろくでもない成績でも実務経験や論文の数など、履歴書に書けるような業績が多い人はトップスクールにも合格するし、フルブライトの選考プロセスでも審査員はそこまで不利なものとして扱わないと思う。
 ただし、学生の身分で出願する人に特に多いと思うが、学業成績以外に特にこれまで何も業績が無い人についてはこれは重要な項目である。特に、大学時の学業成績などは将来おっさんおばさんになってから留学を思い立って成績証明書を請求してみたらクソみたいな成績で「取り返しの付かないことをしてしまった(声:古谷徹)」とか言ってしまうパターンは良くある話なので、当然の話だが、今高校生や大学生の身分の人でフルブライト奨学金が欲しい人は全てのテストで100点を目指すこと。そういった身分の人達にとって豊かな業績や実務経験が得られるかどうかは不確かだが、目の前にあるテストは確かなものだと思う。

 疲れたので(2)へ続く

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