(5)の続き
(3)これまでの学業成績・業績
若干(2)で書いたことと重複する部分もあるので特に「業績」を得る手段については割愛するが、フルブライト奨学金に内定するためには優秀な学業成績を持っている方が有利になるだろう。先に述べたように英語能力と違って必須項目では無いが、成績は良ければ良いほど「有利」になる。
当然だが、ここで言う「成績」は、(日本の場合は特に)学部生時代の成績を意味する。大卒後の学生の身分を持っていれば分かると思うが、日本の(専門職学位を除く)大学院の成績判定は死ぬほど甘いので、適当にやってもGPAは4.0に(半自動的に)なる。
なので、フルブライト奨学生に内定するための「成績」を手に入れるための努力は、主として学部生時代に行っておくことになる。「行っておく」と書いた通り、これはやってなかった人には取り返しの付かない作業なので、その意味では重要である。どうやって成績を良くするのか、と言っても分野ごとにテストで求められる知識が異なるので俺がここで完全攻略法を示すことはできないが、学部生の人はたとえバイトをしててもサークルをしてても恋愛をしてても半ニート生活をしてても大学に行かずに資格試験の勉強ばっかりしてても、最低試験日1ヶ月前からは大学で求められるテスト勉強に集中するべきである。特に後期の期末などは毎年正月明け後かなり早いペースでテストが行われる場合が多い、ということは1年学生生活をすれば分かることなので、毎年「あーまた飲みすぎちまった・・・毎年毎年こんな早くにテストやる大学が悪ぃんだよ・・。え?あ、あのテスト昨日やってたのか・・・まあいいや」みたいなことにはならないように心がけた方が良い。
また、この成績について言えば、どの程度の成績があれば奨学生になれる、ということは無い。もっとも個人的には「GPA3.5以下の奴はどうしてその分野の代表として奨学生になれるのか説得力に欠けるんじゃねえの?だって優秀じゃねえじゃん全然その分野の勉強できてないじゃん」、と言われても仕方ないと思うし、奨学生に内定した後、当該分野で全米トップ10に入り、かつスタンフォードやバージニアのようにクラスサイズが小さい大学に出願する場合は、この意味で「優秀じゃない奴」を大目に見てくれないかもしれないとは思う。何より同じような英語能力、経歴と研究課題を持った出願者が2人居て片方のGPAが3.0で、片方のGPAが3.8だったら、それは3.8の方を採用するに決まっている。いつか書いたようにこれはそこら辺を歩いているおばちゃんに選ばせても(変な下駄とかを履かせない限り)自明な事である。低いGPAでもどうにかなったケースというのは、たまたまこういった「真の競合者」が居なかっただけなので、「勉強しなくてもどうにかなる」、「成績が悪くてもどうにかなる」という言説に従うことは少なくともプラスにはならない。この意味で成績を良くするという作業は、実は選考プロセスにおける絶対的なアドバンテージを得るというよりは、「真の競合者」との戦いにおいて負ける可能性を減らすという意味でリスクマネジメントに近い作業である。
腹が減ってきたので(7)に続く
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